導入事例 - 東洋建設株式会社
東洋建設株式会社は、1929年7月3日に兵庫県旧武庫郡鳴尾村(現西宮市)の沖合を埋め立て、一大工業港・コンビナートを造ることを目的に設立されました。以来、90有余年にわたり、陸上土木、建築、海外、そして洋上風力へと事業領域を拡げながら、人々の生活を支える良質な社会資本の整備に取り組まれています。2023年度からは「守りから攻めへ挑戦する企業」を中期経営計画のテーマに掲げ、創立100周年に向けて一層の飛躍を目指されています。
東洋建設は、マリコンだけでなくゼネコンとして建築分野でも多彩な施工実績を持つ会社です。建築事業本部の人材育成を支える仕組みの裏側について、建築事業本部 建築部 課長/原様にお話を伺いました。
※部署名は2024年4月取材当時のものです。
東洋建設は、全社共通教育の他、建築事業本部・土木事業本部がそれぞれ人材育成に力を入れています。
建築事業本部では、「自発的に行動する人」「創造力に富んだ技術者」の育成を目指しています。建築事業本部で使用しているOJTマニュアルに、能力向上に繋がる具体的な行動を起こさせるために「意識改革を促す」「積極的な自己啓発を促す」ことを定めており、それを達成するためにOJTやOFF-JTを効率的に実施し、職員に対して積極的に支援を行っています。
「10年教育プログラム」は2014年にスタートした教育施策の1つで、通信教育方式で実施していました。具体的には、課題の配信を建築事業本部から現場のOJTリーダーを通じて受講者に行い、その解答に対して添削とコメントしたものを本人へフィードバックするというプロセスを入社から10年間行うというものです。
しかし2022年に、現場の多忙さと建設業における2024年問題(時間外労働の上限規制)に鑑み、受講を「必須」から「任意」に変更したところ課題提出者が半分まで減り、受講する人としない人で習得レベルの差が開いてしまうといった問題が生じました。
建築施工職員への「10年教育プログラム」のカリキュラム配信と、建築施工職員以外も含めたeラーニングライブラリ受講の2つで活用しています。
「10年教育プログラム」のカリキュラムについては、1年目から10年目まで年次によって難易度が変わる独自のカリキュラムに基づき、オリジナルの設問・解説を作成しました。工程管理や施工図の作成、予算管理を学ぶことができ、建築施工職員として知識の習得やスキル向上に繋げています。
若手の技術力を高める「10年教育プログラム」
東洋建設 建築事業本部様では、どのようなことに重きを置いて人材育成を実施されていらっしゃいますか?
SmartSkill Campus導入前の課題
LMS(学習管理システム)導入以前の課題と、LMS導入によって構想されている教育について教えてください。
そこで、2023年度は全て集合研修方式での実施に変更することで、OJTリーダーや本社担当者の負荷軽減と指導者のスキルによる指導のバラつきを解消することにしました。これにより受講者同士がお互いの考え方やスキルが見えるといったメリットはありましたが、集合研修で受講者を拘束できる時間には限りがあるため、通信教育方式の時と比べ学習時間が1/3まで減ってしまいました。
これを踏まえ2024年度は、正解が明確なものはeラーニングで実施し、考え方や正解がいくつもある課題やグループワークが必要なもの、解説が複雑なものについては集合研修とし、教育をハイブリット形式で行うことによって、教育内容の質を落とさずに時間を分散し効率的に行うことにしました。
SmartSkill Campusの活用方法
どのようにSmartSkill Campusを活用いただいていますか?
SmartSkill Campus導入前後で変化はありましたか?
従来実施していた通信教育方式と比較すると、本社担当者の添削や受発信業務が、年間で約200時間の削減に繋がる見込みです。
リリースから約1ヶ月が経ちましたが、積極的な受講者は、早速SmartSkill Campusでの学習に取り組んでくれています。また、上司の中には部下の指導のため自ら受講している方もいます。今後は集合研修などを通じて啓発活動を行い、更に活用率を上げていく予定です。
東洋建設株式会社
OJT担当者と本社職員の負荷を大幅軽減した、技術者育成施策のeラーニング化
建築事業本部では、入社から10年で作業所長を育成する「10年教育プログラム」に従い若手の技術力を高めています。入社から10年間で全30課題に取り組み、現場管理手法として、「工程表を作成する能力」「施工図を作成し、その内容をチェックできる能力」「実行予算を作成できる能力」の習得を目指しています。
LMS(学習管理システム)ベンダーの選定にあたり、大切にされていたポイントとシステムやサポート体制について、ご評価いただいている点がございましたら教えてください。
営業やカスタマーサクセスのご担当者の対応の速さをとても評価しています。今回導入からリリースまで4ヶ月で行いましたが、レスポンスが早くタイムリーに進めることができたのはありがたかったです。また、カスタマーサクセス担当には何度も来社していただき、設定についてサポートして頂きました。
レビックグローバルさんは顧客の要求事項を理解し、伴走してくれる会社だと感じています。
社員教育を充実させる為、効率よく自分のスキルにあった教育課題を受講できるようなシステム導入を考えていた時に、弊社の研修担当者から株式会社レビックグローバルさんを紹介されました。
テスト機能で細かい設定ができることなどの要件を満たしていること、事務所以外の通勤時や外出先からもスマホやiPadを使って学びたいという現場職員からの要望に対し、「いつでも」「どこでも」「何度でも」学べる環境を構築できることが、導入の決め手となりました。
今後SmartSkill Campusを使って実現したいと考えていることや、挑戦したいことはございますか?
今後実現したいと考えていることは2つあり、1つは技術資料のコンテンツ化です。研修で使っている資料や、ベテラン職員のノウハウなど、まだまだ社内で眠っている技術資料がたくさんあります。それらを水平展開するために、コンテンツ制作機能を利用したいです。
もう1つは研修の管理です。集合研修の申し込みやアンケート、事前課題の通知と回収などもSmartSkill Campusで取り纏め、業務効率化に繋げていきたいです。
SmartSkill Campusは多機能で、まだまだ使いこなせていない機能がたくさんあると思います。カスタマーサクセス担当に相談しながら、やりたいことを1つずつ実現していきます。
今後の展望について
レビックグローバルのソリューションへのご評価
貴社で実施されている「10年教育プログラム」について教えてください。
社会人に必要な知識・スキルなどがラインナップされたeラーニングライブラリは、OJTへの活用や、内定者・新入社員・若手研修に使える内容もあるため、建築施工職員以外の建築技術職員や建築営業に携わる職員に公開し学習してもらっています。
企業名
東洋建設株式会社
業種
海洋土木・陸上土木・建築業
ご利用人数
約400名
課題
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育成担当者の業務負荷軽減
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時間や場所の制約なく学習できる環境構築