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コラム

研修代替とは

2021.12.24

昨年2020年に続き、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために、政府が大規模イベントの自粛や学校の休校を要請するなど、かつて経験したことがないような厳しい状態になっています。

企業においても、新型コロナウイルスの影響を受け、サービス提供を停止したり一部制限を行うなどのケースが出てきています。弊社でも、部署によりテレワークとシフト出勤を駆使したサービスや業務の継続措置が取られています。

各企業の人事担当者の方々も、今まで経験したことのないような困難な状況に苦労されているのではないかと思います。
弊社顧客の皆様からも様々なお問い合わせや相談が寄せられています。不慣れなテレワークによりメンタル不調者が出そうだとか、コミュニケーション不足による業務上の問題が生じたなど、今まではあまり気にしてなかったオンラインで業務を進める上での穴が見えてきたようです。

特にオンラインミーティングやテレワークなどは、BCPの中心課題でありながら、日本企業全体の対応の遅れがこの騒動で露呈しました。

人材教育分野でもさまざまな影響を受けていますが、弊社においてご相談が多い項目として「研修代替」のサービス提案があります。
ご存知の通り、集合研修は感染拡大防止のための3つの「避けるべき密」である三密(密閉・密集・密接)にモロに抵触するため、どう考えても実施は控えるべき状況にあります。その為、研修の延期や中止はコロナ騒動初期に続々と表明され、弊社パートナーの研修会社様からは悲鳴が上がっていました。

今回はこの「研修代替」をテーマに、このような火急の状況で研修などの人材教育として、どんなことができるのかを考えて見たいと思います。

目次

  • 研修ができない状況を考える
  • eラーニングで研修代替
  • オンラインミーティングシステムを活用した研修代替
  • ちょっと変わった研修代替サービス
  • 最後に
  • 関連コンテンツ

研修ができない状況を考える

ある研修会社の話しでは、集合型の研修のリスクが大きいとして、昨年2、3月の時点ではまだ「研修延期か保留中」だった企業は半分くらいだったそうです。その後、状況の悪化によりほとんどの企業が「集合スタイルの研修」を「延期」から「中止」としました。昨年は、集合型の研修をほとんど実施できなかった研修会社もあると思います。

理由は言うまでもなく新型コロナウィルスの想定以上の感染力でした。集合研修が三密(密閉・密集・密接)の状況にあたるだけでなく、地方からの参加者を集めての集合研修の場合、新幹線などのハイリスク環境での移動や、研修に参加することで都心で罹患してしまい、地方支局に戻ってクラスターを発生させる2次リスクの危険性などもあったからです。

初期の段階では、集合研修のグループを分割し、3~5名程度でマスクを付けて距離を取って実施すれば大丈夫か?といった案もありましたが、感染が拡大していき、それでは対してリスクは下がらないとして、検討課題に上がらなくなりました。弊社でも昨年2、3月の段階ではマスクをつけて会議をしてましたが、4月に入りテレワークになり、会議はほぼオンラインでの実施となりました。

そうこうしているうちに4月になり新入社員が入社してくる頃になると、企業はさまざまな決断を迫られました。

株式会社パソナグループの調べによりますと、「入社式を実施しない」と答えた企業は26.2%、そのうちの50%は、「社長メッセージの配信」など代替施策を行う代替対策を行うと回答しました。

問題の「新入社員の入社時研修を実施しない」と答えた企業は7.7%でした。実施しないと答えた企業の80%は代替として「eラーニング」など代替施策を行うと回答しました。その他の施策としては、動画視聴等による研修や自宅学習という回答でした。

参考リンク

パソナ「入社式および新入社員研修に関する緊急アンケート(2020.03.18リリース)」
https://www.pasonagroup.co.jp/news/index112.html?itemid=3434&dispmid=798

このようにメンバーを集めて行う研修が難しくなり、研修を始め人材教育はオンラインでの代替サービスが注目されました。
次は具体的な代替サービス例を考えてみたいと思います。

オンラインによる「研修代替」を考えるうえで、主に2つのアプローチがあります。1つは、「オンデマンドで行う」、もう一つは「リアルタイムで行う」です。

「オンラインでオンデマンドで行う」とは、簡単に言えばeラーニングによる独学習であり、「オンラインでリアルタイムに行う」は、オンラインで行う集合研修を指します。

eラーニングで研修代替

釈迦に説法だと思いますが、「eラーニング」とは、ネットワークを通じて時間や場所を選ばずに、各々が学ぶことのできる学習システムです。

eラーニングについては、2000年初期にブームがありましたが、今回の新型コロナ流行に伴い、eラーニングは集合研修の代替として再び注目を浴びています。さらに、これを機に多様化する時代に適応していくことのできる、自発的に学ぶ社員の育成促進としての役割も期待され、新たな局面に入ったという感触があります。

引き合いのあったeラーニングについて、この場で詳しい説明はしませんが、今回の研修代替ニーズの中心は「新人研修の代替」でした。4月からという時期的なものもありますし、他の研修と違い、「入社時のこのタイミングでやらないわけにはいかない内容」であるからに他ならないと思います。

一般な「新人事研修」の内容としては、トップからのメッセージなど「企業の事業説明や歴史」や社会人の心得や言葉使いなどの「ビジネスマナー」「職場のルール」「ビジネススキル」「Officeツールの使い方」などでしょう。

こうした内容は、仕事をする上で即必要とされるので、後伸ばしにはできないという業務上の事情があります。
幸いなことに、こうした新人教育用のスタートアップ教材は豊富で、弊社でもレベルやシチュエーションに応じてたくさん用意されています。

参考リンク:新人関連のeラーニング教材・カリキュラム例

こうした汎用教材では代替のきかない、「トップメッセージ」「企業の事業説明や歴史」と言った「その企業特有の研修内容」については、動画を撮影してオンデマンドで流すといった方法がよく取られています。自分達で作った動画などを教材にする場合は、汎用教材を見るだけのサービスではなく、自社でコンテンツのアップロードができるeラーニングシステムを選ぶ必要があります。

eラーニングはASPやSaaSでスタートまで短期間で始められるので、手続き面やコスト面も考えると、今回のような緊急時の研修代替としてはもっとも手軽かと思います。
特殊な研修でなければ、教材ラインナップも豊富ですし、提供サービスによっては、自社独自の研修内容の撮影や配信を代行してくれたり、スマホで撮影したものを動画配信の形式に変換して掲載してくれるサービスもあります。

eラーニングによる研修代替は、初めてのところでも中々好評なようで、特に動画によるeラーニングは、「文字より動画の方がスムーズに学べる」という、「YouTubeネイティブ」の新人世代に好意的に迎えられているようです。

eラーニングは、「研修会場手配が不要」、「資料の印刷配布が不要」「講師の手配が不要」「受講者の研修のための前泊手配が不要」と言った、人事部を悩ます手続き系の業務も解消してくれるというメリットもあります。

また、受講者側も自身で学習スケジュールを管理できるので、じっくりと各自の理解ペースに合わせて学習できるのがメリットです。今回のように自宅待機中でも、ビジネススキルを身に付ける機会として無駄になりません。

新入社員の教育にeラーニングによる研修を活用することによって、一定のレベルの教育を行うことができるはずです。人事教育担当者の負荷を軽減できますし、導入までのリードタイムも短いので、今回の緊急対策としてまずは「eラーニングによる研修の代替」をお勧めいたします。

オンラインミーティングシステムを活用した研修代替

eラーニングに対して、もう一つの「オンラインでリアルタイムに行う」方法は、オンラインミーティングシステムを活用した研修です。 ポイントは「リアルタイムで行う」ことによる効果です。

eラーニングは、あらかじめ決められた内容を個人で学ぶのにたいして、オンラインミーティングシステムは顔を合わせた対話式の研修ができるというメリットがあります。新人研修という性質上、不安なスタートを切った新社会人にとって、対話を持ってモチベーションをアップさせることができます。画面上とは言え、同期の存在が見えるのも大事な要素かもしれません。

また、内容もリアルタイムに作られるので、オリジナリティのある旬の内容で実施できます。業界の専門的なスキルに関する研修は、ASPサービスなどではカバーしきれません。学習内容の自由度が上がります。

デメリットとしては、サービスによっては「同時参加人数に限界がある」という点でしょう。多くのシステムは20~30人までです。企業や個人のPC・回線状況に左右されます。また、すべての参加者の画面をモニターに表示することは物理的に不可能な場合もあります。

ただそこは発想を変えて、講師の顔が映っていれば研修はできるので、参加者側画面はなくてもOKとするのもアリだと思います。30人以上の新人を抱えるような企業であれば、何らかのミーティングツールはお持ちかと思います。導入は思ったよりハードルは低いと思います。

参考までに、今回の新型コロナ対策に向けて無償提供・割安提供をしているサービスのリンクをご紹介します。

参考リンク:新型コロナ対策に向けて無償提供・割安提供をしているサービス・企業

bellFace(ベルフェイス株式会社)
https://bell-face.com/
もともとはオンライン商談システムですが、新型コロナウイルス 対策として「bellFace」を機能や利用人数の制限なく無償提供しています。
資料を共有し対面で会話できる、録音・録画機能もついているためフィードバックができるなど、商談システムの細やかな機能を使えます。

V-CUBE(株式会社ブイキューブ)
https://jp.vcube.com/
Web会議システムとしておなじみの「V-CUBE」も5月末まで無償で提供されています。オンラインセミナーやイベントなどの開催も可能なので、研修だけでなく、セミナーなどにもご利用いただけます。

ちょっと変わった研修代替サービス

せっかくなので、ちょっと変わった研修代替サービスもご紹介したいと思います。

全ての研修テーマを吸収することはできませんが、営業トークや接客トークの標準化を目的とした対人形式の集合研修の代替として、AIを使ったレポート形式での研修を始めた企業があります。「AI」を使ったトレーニングサービスを行っている「AI」を使ったトレーニングを行っているコグニティ株式会社様です。

プレゼンテーションや営業トークなど、ビジネスコミュニケーションのAI解析技術を持つコグニティ株式会社では、新入社員集合研修の代替策として活用できるサービス「リモトレAI(リモトレ・エーアイ)」を提供しております。

「リモトレAI」は、集合研修ではなく、社員一人ひとりが自宅やオフィスなど、それぞれの場所で商品説明などのトーク練習を実施し、フィードバックが受けられるサービスです。まず対象者は、ロールプレイなどの音声データをアプリまたはサイトからアップロードします。AIはその音声を解析し、トークの傾向を数値やグラフで示したフィードバックレポートを出します。企業側は、AI研修の成果として全員の平均値を示したサマリーレポートを受け取ることも可能です。

先にも述べた通り、すべての研修テーマをAIでというわけにはいきませんが、ロールプレイ研修がリモートで実現という点では、面白いサービスだと思います。

コグニティ株式会社 リモトレAI(リモトレ・エーアイ)
https://remo-tre.com/

最後に

コストや手間の面からも「研修を集めずにやりたい」というニーズは以前からあったものの、集合研修からeラーニングに切り替えることをためらっていた企業は多いのではないかと思います。

コロナウイルスによる影響がいつまで続くかはわかりませんが、個人的には当座の研修代替案としてまずeラーニングを、そしてコロナが落ち着いてきたら集合研修をといった対策が現実的ではないかと思います。

遅かれ早かれ、研修のオンライン化は今後加速すると思います。
2020-21年は入社式も実施しない会社がけっこうありました。新入社員の配属も、リアルなオフィスには行ってない会社もあります。いろいろなレガシィなものが変化していく流れを見ると、会社として社員を戦力化していく過程もリモートとなっていくことに対して疑問は感じないのです。

今回の新型コロナの流行で、人事部関連の関係者はかなりの決断を迫られたのではないでしょうか?これからの人事関連の業務には、確実に大きな変化が起こると思います。

今現在、採用面でもリモートの影響が出てきています。
今後は中途入社はもちろん、新入社員に対しても募集要項の中で、「リモートの可」をうたわなければ、採用がおぼつかなくなるでしょう。そうでなければ、人材を採用できなくなるからです。「フルリモートOK」までいかずとも、「週3リモート可」など、フレキシブルな採用条件がなければ、良い人材は獲得できなくなる状況になるかもしれません。少なくとも中高年の中途採用では、真剣に考えたほうが良さそうです。

新型コロナの被害は、ジョンズ・ホプキンス大学の調査によると、4月18日の時点で全世界で220万人、米だけで70万人の感染者がいます。米は600兆円にも及ぶ対策を講じるとも言われ、明らかにリーマンショックや国際金融危機よりも被害は大きく、1929年の世界恐慌に迫るか、それ以上のインパクトを与えています。
この大災害の敵は企業にとって競合企業でもなく、政府でもなく、戦争でもありません、見えざるウィルスです。我々は既存の考え方を見直し、この未曽有の事態に柔軟に対処していかなければいけないと思います。

個人的には「オンラインでの良質な教育コンテンツとは何か」を再度考え直す機会にしたいと思っています。

最後まで読んでいただきありがとうございます。皆様もお気をつけてお過ごしください。人類団結して頑張っていきましょう!

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